古墳に入りたい

就活日記

ラブ&ピンク&ポップ

サブカルがここに結実する

pinnk 大森靖子 に対する画像結果
一冊の漫画、一本の映画、一つの曲
90年代的感覚の元、三つのカルチャーが僕の頭の中で溶け合った

岡崎京子 PINK
庵野秀明 ラブ&ポップ
そして
大森靖子 PINK
のお話

前提として、前の記事に書いた90年代感がありますので、

pink 新装版

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岡崎京子はサブカル好きのマストとも言える漫画家、ヘルタースケルターとか今度映画になるリバーズエッジとか名作が多い
ただし、僕はそんなに読めているわけではない
けどPINKは好き

あらすじ(wikiより)
テーマは「愛と資本主義」。夜は売春しながらワニを飼う22歳のOLが主人公。乾いた陰惨さの漂うストーリーが、作者の作風の転機となった。タイトルは主人公の好きな色から。

 

主人公ユミコは、とても普通。普通に生きながら、ワニのために普通に身体を売る。別にワニを飼いたいわけではないし、必死なわけではない
でも、ワニと暮らす
少し壊れている日常は奇妙なバランスで保たれている
その呑気さが90年代的
そこに訪れるのは、恋と幸せ
そして突然の崩壊

そして岡崎京子自身も96年に交通事故にあい、作家生命を絶たれる

 

 

 

ラブ&ポップ SR版 [DVD]

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庵野秀明監督 ラブ&ポップは、原作が村上龍の小説の実写

 

またまたwikiより
庵野にとって初めての本格的な実写映画であり、スタッフロールの最後には「監督 庵野秀明(新人)」との表記がある。「最後までいく援助交際」をすると決めた女子高生の1日を回想を交えながら描く物語である。

 

1997年7月19日
主人公裕美のモノローグ
世の中のものは唐突に変わるときがある
男も女も 大人も子どもも お父さんだって2回変わった人がいる
生きていた人もある日、お墓や写真に変わる
目に見える形がいつの間にか消えてなくなっていく
心の中のかたちも変わっていく
あいまいになっていく


確たるものもなく、どろどろに溶けてなくなった、寂しさ
終わりなき日常を生きる女子高生とオタク
援助交際を通した両者の奇妙な接近なんて話はまさに宮台的な話だ


そして庵野自身は、エヴァ風立ちぬシンゴジラへとつながっていく

 


PINKは89年に出版された
このほぼ同時代にあった両者は、とても親和性が高い
穏やかな日常の中で平然と異常なことをやってのける
そんな女性たちの奇妙な強さが描かれる
しかし、岡崎京子は突然の死を迎え、庵野(オタク)は生き残る

そう、同時代と言ったが、89年と97年という微妙なズレが重要なのかもしれない
岡崎京子的世界の死は、より若い女子高生の前駆的な希望によって乗り越えられる
つまらない世界をなんとなく生きていく
そんなふうに、当たり前に、21世紀を迎えた

 

 

 

そして、大森靖子


大森靖子 PINK


PINKが出たのは2012年

以下歌詞

ピンク色の丸をくれ
ピンク色の三角をくれ
私が少女になれるようにピンク色をくれ
ピンク色で花丸な
ピンク色のハートを見せてよ
私が少女でいるためにはみんなが優しいことが必要だよ
私が 死ぬほど 馬鹿でした
抱きしめられて気付きました
ピンク色
23年も生きとんやけん分かっとって当たり前やって言われました
生まれて死ぬこと、恋愛のこと、原発のこと、音楽のこと、何も分かっとらんのに歌っとるの?馬鹿やないん?って言われました
ポップ パンク ロックンロール
ポップ パンク ロックンロール
ただ ただ私はわんわん泣きたかった吠えたかった歌いたかった
私は私は あんたのかわいい呪いを冷静な愛で包み込むように歌いたかった
馴れ合う突き放す解き放つ 馴れ合う突き放す解き放つ 馴れ合う突き放す解き放つ 馴れ合う!突き放す!解き放つ!心底 心底 心底やるせなくて不甲斐なくて それでも幸せな時間を過ごす。それを何度も繰り返す。何度も何度も何度も何度も、死ぬまで繰り返す!死ぬまで繰り返す!そんでようやく50年後だか100年後だかに真っっっ白な病院で心から「ありがとう」って言うことができるでしょう。お前ごときの人間が、私ごときの人間が、全ての人に 全ての愛に 全ての音楽に 全ての芸術に「ありがとう」って言いたい。
いつの日か、いつの日か、いつの日か、いつの日か!!!!!
あなたが 死ぬほど 好きでした
抱きしめたら壊れました
ほらね、ありがとうさようなら
ありがとう さようなら

 

 

大森靖子は、とっくに90年代の向こうに、僕らと同じ時代を生きている。

この歌の後半、彼女は芸術に、文化に「ありがとう」、と叫ぶ

そう、救われたのだ

見えないなにかに向かって、見えない寂しさや虚しさと向き合ってきた時代を超えて

確実に、確たる意思をもって表現する

そんな力強さがここにはある。

 

それは、女子高生やオタクといったある立場から飛び出て、たとえどんなにディスられようとも50年、100年先に向かっていく力だ

 

疑似バブル的な空気が漂いながら、どことなく寂しい世紀末感を抱えながら、

どんな文化ともつながっていける、どんな文化も生み出していける時代は希望に満ち満ちている

 

 

きっと、サブカルピンクは不滅なの